しみ【衣魚/紙魚/蠹魚】
シミ目の昆虫の総称。体長約1センチ。体はやや細長く、魚を思わせ、腹端に3本の長毛をもつ。口はかむのに適する。湿潤な所にすみ、人家内にもみられ、書物・衣類など、のりのついたものを食害する。総尾類。...
と【蠹】
《木食い虫の意から》内部にあって害毒を及ぼすもの。「此を利禄の—と謂(い)う」〈露伴・運命〉
と【蠹】
[音]ト(漢) 1 木などを食う虫。「蠹魚/書蠹」 2 虫が食い破る。むしばむ。「蠹害・蠹毒」 [補説]「蠧」は異体字。 [難読]蠹魚(しみ)
と‐がい【蠹害】
1 虫が物を食って害をなすこと。 2 物事を害すること。また、その者。「これ当家の—、釈門の残賊なるべし」〈太平記・一八〉
と‐ぎょ【蠹魚】
1 昆虫シミの別名。 2 本ばかり読んでいる人。また、本を読んでもその真意を理解できない者をあざけっていう語。書蠧(しょと)。
と‐どく【蠹毒】
《「蠹」はキクイムシまたはシミのこと》 1 害虫による食害。 2 物事をそこない害すること。また、その害毒。「鴉片(あへん)の—に斃るる者」〈東海散士・佳人之奇遇〉
の‐むし【野虫/蠹】
1 衣魚(しみ)の別名。「—が本を食う」〈漱石・坑夫〉 2 キクイムシの古名。〈和名抄〉