[補説]財務省が毎月発表する「貿易統計」は
税関を
通過した貨物を
集計の
対象とし、
税関に
提出された諸報告書を
資料として
作成される。
輸出は
運賃・保険料を含まない
FOB価格、輸入は
運賃・保険料を含む
CIF価格で
計上される。一方、
日本銀行と財務省が
共同で毎月発表する「国際収支統計」の貿易収支では、一般商品のほかに、加工用財貨、
船舶や航空機など
動産の修理費、輸送手段用に
調達した
燃料や
備品、非貨幣用金なども
取引の
範囲に含まれる。貿易統計のデータを基礎資料として、
IMFが定めたマニュアルに
準拠して
作成されるが、
税関を
通過したかどうかにかかわらず、所有権が
移転した
時点で
取引を
認識し、輸出入ともFOB
価格で
計上される。なお、
昭和41年(1966)にIMF
方式の国際収支統計が
導入される
以前は、日本銀行が毎月発表していた「外国為替統計」に基づいて外国為替の
受取・支払の
差額で貿易収支(為替ベース)が
算出されていた。