はしり‐みょうと【走り夫婦】
故郷を駆け落ちして夫婦となった者。「大方—はめいめい過ぎいたせば」〈浮・文反古・二〉
はしり‐もと【走り元】
台所の流しのあるところ。また、台所。「—で味噌すらせ」〈浄・栬狩剣本地〉
はしり‐もの【走り物】
1 「走り3」に同じ。「年の始めに—を用ひし習ひ故」〈嬉遊笑覧・一〇〉 2 「走り舞」に同じ。「—は、体を責めて木を折り置くがごとくに舞ふなり」〈教訓抄・七〉
はしり‐もの【走り者】
故郷を捨てて出奔(しゅっぽん)した者。「ほかの駆け落ち、—と違うて」〈浄・重井筒〉
はしり‐や【走り屋】
オートバイ・自動車で、高速道路や峠道などを暴走したり、無許可で競走を行ったりする者。
はしり‐ゆ【走り湯】
温泉。いでゆ。「—の神とはむべぞ言ひけらし早きしるしのあればなりけり」〈夫木・二六〉
はしり‐よみ【走り読み】
[名](スル)急いで、ひととおり読むこと。「手紙を—する」
はしり‐よ・る【走り寄る】
[動ラ五(四)]走って近寄る。「仲間のもとへ—・る」
わしり‐で【走り出】
家の門から走り出た所。門口。はしりで。「隠国(こもりく)の泊瀬(はつせ)の山は出で立ちのよろしき山—のよろしき山の」〈雄略紀・歌謡〉