とお‐かさがけ【遠笠懸】
笠懸の一種。小笠懸に比べ、的(まと)までの距離の遠いもの。
とおから‐ず【遠からず】
[副]遠くない将来に。近いうちに。ほどなく。「—実現するだろう」
とお‐がけ【遠駆け/遠懸け】
馬を駆って遠くまで行くこと。
遠(とお)き慮(おもんぱか)りなければ必(かなら)ず近(ちか)き憂(うれ)いあり
《「論語」衛霊公から》遠い将来のことまで考えずに目先のことばかり考えていると、近いうちに必ず困ったことが起こる。遠慮なければ近憂あり。
遠(とお)きに行(い)くには必(かなら)ず邇(ちか)きよりす
《「礼記」中庸から》物事を行うには、順序を追って手近な事からやっていくべきである。一足とびには物事はできないことのたとえ。
遠(とお)きは花(はな)の香(か)近(ちか)きは糞(くそ)の香(か)
とかく人は、遠くにあるものを高く評価し、近くにあるものを低く評価するものであるというたとえ。
遠(とお)き守(まも)り
遠く冥土(めいど)から加護すること。「草の陰にてもうれしと存じ候はば、遠き御守りでこそ候はんずれ」〈平家・七〉
とおきらくじつ【遠き落日】
渡辺淳一による長編の伝記文学。野口英世の生涯を赤裸々に描く。昭和54年(1979)刊行。第14回吉川英治文学賞受賞。新藤兼人の脚色、神山征二郎の監督による映画化作品もある。
とお‐ぎき【遠聞き】
武家の職名。敵陣や人家に忍び込んで事情を探る者。ものぎき。
とおく【遠く】
《形容詞「とおい」の連用形から》 [名]遠いところ。遠方。「—の町」「—へ行く」 [副]隔たりが大きいさま。はるかに。「先達には—及ばない」「—一〇〇〇年の昔から行われている」