かえ‐さ【帰さ/還さ】
《「かえるさ」の音変化「かえっさ」の促音無表記》 1 帰る時。帰る途中。「そのみわざに詣(まう)で給ひて、—に」〈伊勢・七八〉 2 帰ること。特に、賀茂の祭りの翌日、斎王(いつきのみこ)が紫野の...
かえ・す【帰す/還す】
[動サ五(四)]《「返す」と同語源》 1 もといた所に行くようにしむける。帰らせる。「生徒を家に—・す」「使いを—・す」 2 野球で、走者が本塁を踏むようにさせる。「スクイズでランナーを—・す」...
かえり【帰り/還り】
《「返り」と同語源》帰ること。出発点の方へ戻ること。また、その時や、その道筋。「—を待つ」「—が遅くなる」「—は船に乗る」「—に本を買う」⇔行き。
かえり‐あそび【還り遊び】
「還(かえ)り立ち1」に同じ。「祭の日の—御前にてあるに」〈栄花・さまざまの喜び〉
かえり‐あるじ【還り饗】
1 平安時代、賭弓(のりゆみ)・相撲(すまい)の節会(せちえ)などのあとで、勝ったほうの近衛大将が自分の邸に戻って、味方の人々をもてなすこと。還り立ち。還り立ちの饗(あるじ)。 2 「還(かえ)...
かえり‐だち【還り立ち】
1 賀茂・石清水(いわしみず)両社の臨時祭や春日祭などが終了したのち、勅使や舞人・楽人たちが宮中へ戻って神楽を演じ、宴を賜り、禄(ろく)を頂くこと。還り遊び。還り饗(あるじ)。還り立ちの饗。 2...
かえり‐てんじょう【還り殿上】
1 「還昇(かんじょう)」に同じ。「—して五位の蔵人になりて」〈承応版狭衣・一〉 2 上皇が再び皇位につくこと。重祚(ちょうそ)。「のちには—して称徳天皇と申しき」〈盛衰記・三〉
かえり‐な・る【還り為る】
[動ラ四]解任された人が、再び元の官に就く。「関白二条殿良実、この三年ばかりまた—・り給へば」〈増鏡・北野の雪〉
かえ・る【帰る/還る】
[動ラ五(四)]《「返る」と同語源》 1 自分の家や、もといた場所に戻る。「郷里へ—・る」「まもなく—・ってくる」 2 今いる場所を離れて去る。「客が—・る」 3 野球で、走者が本塁を踏んで得点...
かん【還】
[常用漢字] [音]カン(クヮン)(漢) ゲン(呉) [訓]かえる かえす 1 元の場所・状態に戻る。かえる。「還元・還流・還暦/往還・帰還・生還」 2 元の持ち主に戻す。かえす。「還付/召還・...