ね‐こかし【寝転かし】
《「ねごかし」とも》寝ている人をそのまま放っておくこと。特に、遊里で客が寝ている間に、遊女がこっそりいなくなってしまうこと。「其の方はそれなり—を喰わしてしまうのだ」〈荷風・つゆのあとさき〉
ね‐こか・す【寝転かす】
[動サ四]《「ねごかす」とも》寝ている人をそのまま放っておく。特に、遊里で客が寝ている間に、遊女がこっそりいなくなる。「僉(みんな)を—・して、髪を結ひに往って知らぬ顔とはずるい、ずるい」〈滑・...
ねつっ‐こ・い
[形]「ねつこい」の音変化。「話の—・い昌造のお談義が」〈里見弴・安城家の兄弟〉
ねどい‐はどい【根問い葉問い】
[名](スル)根掘り葉掘り問いたずねること。「女将の—には可なり閉口させられたが」〈里見弴・安城家の兄弟〉
ねび‐まさ・る【ねび勝る】
[動ラ五(四)] 1 年齢よりも大人びている。「黙ってお澄の真心に触れ温まっている、と云うような—・った心にもなれず」〈里見弴・多情仏心〉 2 成人するに従ってりっぱになる。「院もいと清らに—・...
ねもころ【懇ろ】
[形動ナリ]《「ねんごろ」の古形。「ねもごろ」とも》「ねんごろ
」に同じ。「我妹子(わぎもこ)が里にしあれば—に見まく欲しけど」〈万・二〇七〉
[副]
に同じ。「足引きの山に生ひたる菅の根の...
ねや‐ど【閨所/寝屋処】
寝所。ねや。「しもと取る里長(さとをさ)が声は—まで来立ち呼ばひぬ」〈万・八九二〉
軒(のき)の玉水(たまみず)
軒先から落ちる雨垂れ。「たえだえに—おとづれてなぐさめがたき春のふる里」〈式子内親王集〉
野(の)暮(く)れ山(やま)暮(く)れ
野で日を暮らし、山で日を暮らす意で、長い旅路をいう。野暮れ里暮れ。
のざらしきこう【野ざらし紀行】
俳諧紀行。1巻。松尾芭蕉作。貞享2〜4年(1685〜1687)成立。貞享元年8月、江戸を出立して郷里伊賀から大和・美濃などを訪れ、翌年京都・尾張・甲斐などを経て4月江戸に帰るまでの紀行。甲子吟行...