かい‐がね【貝鐘/貝鉦】
1 寺で用いたほら貝と鐘。「三井寺には—鳴らいて、大衆僉議(だいしゅせんぎ)す」〈平家・四〉 2 陣中で、号令や合図に用いたほら貝と鐘。「軍に勝ちて—を鳴らし」〈盛衰記・一三〉
かね【鐘/鉦】
1 (鐘)打ち鳴らすために金属で作った器具。また、その音。梵鐘(ぼんしょう)・半鐘や教会などの釣鐘にもいう。「—をつく」「除夜の—を聞く」 2 (鉦) ㋐下に伏せて置き、撞木(しゅもく)で打ち鳴...
しょう【鉦】
1 中国・日本・東南アジアなどで用いられる打楽器。銅または銅合金製の平たい円盤状。撞木(しゅもく)や桴(ばち)で打つ。日本には雅楽用の鉦鼓(しょうこ)、下座音楽や祭礼囃子(ばやし)用の摺鉦(すり...
じん‐がね【陣鐘/陣鉦】
昔、軍勢の進退や、陣中の種々の合図のために鳴らした鐘や銅鑼(どら)。
すり‐がね【摺鉦】
歌舞伎下座音楽や祭礼囃子(ばやし)などに用いる打楽器。真鍮(しんちゅう)製の小形の鉦で、左手に持ち、右手の桴(ばち)で摺るように打つ。ちゃんぎり。ちゃんちき。当たり鉦。
たたき‐がね【叩き鉦】
仏具の一。念仏のとき、座に伏せて撞木(しゅもく)でたたき鳴らす鉦。伏せ鉦。鉦鼓(しょうこ)。
はっちょう‐がね【八丁鉦/八挺鉦】
⇒八柄鉦(やからがね)
ひとつ‐がね【一つ鉦】
歌舞伎下座音楽に用いる楽器。仏教の鉦鼓(しょうこ)を小型にしたもので、寺院や殺しの場面などに用いる。伏せ鉦。
ひら‐がね【平鉦/扁鉦】
仏具の叩(たた)き鉦。
ふせ‐がね【伏せ鉦】
「敲(たた)き鉦(がね)」に同じ。