ちょう‐じゃ【長者】
1 《「ちょうしゃ」とも》年上の人。また、目上の人。年長者。 2 《「ちょうしゃ」とも》徳のすぐれている人。また、穏やかな人。「そこは温厚の—だから、別段激した様子もなく」〈漱石・吾輩は猫である...
ちょうじゃ‐かがみ【長者鑑】
富豪の氏名を列記した長者番付に似たもの。「日本の—の五六番目にすわった男」〈蘆花・思出の記〉
ちょうじゃ‐がい【長者貝】
オキナエビスガイの別名。
ちょうじゃ‐き【長者記】
「長者鑑(かがみ)」に同じ。「親よりも次第に金銀を仕出かし、幾度の—にもはづれず」〈浮・新永代蔵・四〉
ちょうじゃ‐きょう【長者経】
富豪になる秘訣を経文に似せて書いたもの。「—とて、寺に伝はる縁起の目録聞かせたい」〈浄・博多小女郎〉
ちょうじゃ‐せん【長者宣】
摂政・関白が氏(うじ)の長者として出す御教書(みぎょうしょ)。藤原氏が氏社の春日大社、氏寺の興福寺に与えたものなど。
ちょうじゃ‐でんせつ【長者伝説】
主として長者がおごりのために没落する過程を語る伝説。しばしば長者の屋敷跡とか黄金埋蔵伝説を伴う。
長者(ちょうじゃ)の脛(はぎ)に味噌(みそ)を付(つ)ける
あり余っている上に、さらに物を加えることのたとえ。長者の脛に味噌を塗る。
長者(ちょうじゃ)の脛(はぎ)に味噌(みそ)を塗(ぬ)る
⇒長者の脛に味噌を付ける
長者(ちょうじゃ)の万灯(まんとう)より貧者(ひんじゃ)の一灯(いっとう)
金持ちの多くの寄進よりも、貧しい者の心のこもったわずかの寄進のほうが功徳が大きい。形式よりも真心が大切であるということのたとえ。貧者の一灯。