とう‐う【凍雨】
1 氷のように冷たい冬の雨。寒雨。 2 雨滴が空中で凍り、透明な氷の粒となって降ってくる現象。また、その氷の粒。
とおり‐あめ【通り雨】
さっと降って、すぐやむ雨。
とら‐が‐あめ【虎が雨】
陰暦5月28日に降る雨。この日曽我祐成が斬り死にし、それを悲しんだ愛人の虎御前(とらごぜん)の涙が雨となったといわれる。曽我の雨。虎が涙。《季 夏》「寝白粉香にたちにけり—/草城」
なが‐あめ【長雨/霖】
長く降り続く雨。霖雨(りんう)。
なが‐つゆ【長梅雨】
梅雨入りから梅雨明けまでの期間が長いこと。状況によって、降雨量の大幅な増加や日照不足につながることがある。
ながめ【長雨/霖】
《「ながあめ」の音変化》長く降りつづく雨。和歌では多く「眺め」と掛けて用いる。「つれづれと—ふる日は青柳のいとどうき世にみだれてぞふる」〈紫式部集〉
なたね‐づゆ【菜種梅雨】
菜の花の咲く3月下旬から4月にかけて、連日降りつづく寒々とした小雨。《季 春》「—念仏の膝(ひざ)つめあはせ/信子」
ななつさがり‐の‐あめ【七つ下(が)りの雨】
午後4時過ぎに降り出した雨。大概は長く降り続くので、なかなか終わらないもののたとえにいう。
なみだ‐あめ【涙雨】
1 悲しみの涙が化して降ると思われる雨。 2 ほんの少し降る雨。
なみだ‐の‐あめ【涙の雨】
涙がはげしく流れ落ちることを雨にたとえた語。「いとせき難き—のみ降りまされば」〈源・幻〉