こぼれ【零れ】
1 漏れ落ちること。あふれ出ること。また、そのもの。「嬉しさの—か」〈二葉亭・浮雲〉 2 (多く「おこぼれ」の形で)他人が手をつけたあとに残っているもの。お余り。「お—頂戴(ちょうだい)」
こぼれ‐うめ【零れ梅】
1 散りこぼれた梅の花。また、その模様。 2 みりんの絞りかす。
こぼれ‐お・ちる【零れ落ちる】
[動タ上一][文]こぼれお・つ[タ上二] 1 容器などからあふれて落ちる。漏れ出て落ちる。「地面に—・ちた米を鳥がついばむ」「とめどもなく涙が—・ちる」 2 散って落ちる。「桜の花びらが—・ちる...
こぼれ‐かか・る【零れ懸(か)る】
[動ラ五(四)] 1 こぼれそうになる。「コップの水が—・るほど、ひどく揺れた」 2 髪などが垂れかかる。「御額の髪、ゆらゆらと—・り給へる」〈狭衣・一〉 3 こぼれ落ちて、物にふりかかる。「御...
こぼれ‐ざいわい【零れ幸い】
思いがけなく転がり込んできた幸運。僥倖(ぎょうこう)。「この鸚鵡のみは…—にて、今も飼われ侍り」〈鴎外・文づかひ〉
こぼれ‐ざくら【零れ桜】
咲き満ちてこぼれ落ちる桜の花。また、その模様。
こぼれ‐だね【零れ種】
1 まいたのではなく自然に地面にこぼれ落ちた種子。また、それから生えてきた植物。 2 正妻以外の女性に生ませた子。おとしだね。落胤(らくいん)。
こぼれ‐だま【零れ球】
サッカーやラグビー、バスケットボールなどで、キープする選手がない状態のボール。ルーズボール。
こぼれ‐ばなし【零れ話】
本筋から派生したちょっとした話。余聞。余話。
こぼれ‐まつば【零れ松葉】
地上にこぼれ散った松葉。また、その模様。