ば・う【奪ふ】
[動ハ四]「うばう」の音変化。「ありしやうにも(手紙ヲ)—・ひ給はず」〈源・夕霧〉
ひき‐きり【引(き)切り】
《「ひきぎり」とも》 [名] 1 手元に引くようにして切ること。 2 茶道で、茶釜の蓋をのせておく竹製の蓋置(ふたおき)。 3 「引き切り鋸(のこぎり)」の略。 [名・形動ナリ]せっかちでゆ...
ひき‐そば・む【引き側む】
[動マ四]手元に引き寄せて、見られないように隠す。「御後見(うしろみ)どもの、—・みつつ持て参る御文どもを」〈源・藤袴〉 [動マ下二]に同じ。「几帳を簾のつまより少し押し出でて、裾を—・め...
ひき‐た・てる【引(き)立てる】
[動タ下一][文]ひきた・つ[タ下二] 1 無理に連れて行く。ひったてる。「容疑者を—・てる」 2 元気が出るようにする。はげます。「酒を飲んで気分を—・てる」 3 ひいきにして力添えする。特に...
ひじかわ‐あらし【肱川嵐/肱川あらし】
愛媛県西部を流れる肱川に沿って、上流の大洲(おおず)盆地で発生した霧が強風とともに流れ下る現象のこと。10月〜3月の朝に起こる。冬型の気圧配置がゆるみ、大洲盆地と瀬戸内海との気温差が大きく、海上...
ひじり‐だ・つ【聖立つ】
[動タ四]高僧らしく見える。「いと—・ちすくすくしき律師にて」〈源・夕霧〉
ひず・つ【泥打つ】
[動タ四]泥でよごれる。「朝露に裳の裾—・ち夕霧に衣手濡れて」〈万・三六九一〉
ひ‐せき【飛跡】
霧箱・泡箱・原子核乾板などで観測される、荷電粒子が通過した跡。
ひた‐ぶる【頓/一向】
[形動][文][ナリ] 1 いちずなさま。ひたすら。「—な態度」「—に思いを寄せる」 2 完全にその状態であるさま。「—に煙にだになし果ててむと思ほして」〈源・夕霧〉 3 向こう見ずなさま。また...
ひ‐とう【飛騰】
[名](スル)高くあがること。「熱泉を噴出し、硫気(りゅうき)—して煙霧をなす」〈鉄腸・雪中梅〉