めん‐め【面面】
[代]《「めんめん(面面)」の音変化》反射代名詞。自分。自分自身。「人の口の端にもかからず、—の身も無事に納まる」〈滑・浮世床・初〉
めん‐めん【面面】
[名]おのおの。一人一人。各自。めいめい。「一座の—」 [代]二人称の人代名詞。対等または目下の多数の者に呼びかけるのに用いる。「—は何事をし侍るぞと仰せければ」〈仮・伊曽保・上〉
めんめん‐さばき【面面捌き】
各自が思うままにさばくこと。めいめいさばき。「構ふな、こちも構はぬ構はぬ、—」〈浄・浦島年代記〉
面面(めんめん)の楊貴妃(ようきひ)
各人はそれぞれ自分の妻を、中国の楊貴妃のような美人であると思っていること。人それぞれ好みがあり、好きになると欠点も隠れて美しく見えることのたとえ。
めん‐もく【面目】
1 「めんぼく(面目)」に同じ。「—が立つ」 2 顔かたち。顔つき。〈日葡〉 3 おおもとになるもの。おきて。「雪折竹に本来の—を悟り」〈浄・国性爺〉
めんもく‐やくじょ【面目躍如】
[ト・タル][文][形動タリ]その人本来の姿が生き生きと現れているさま。「ベテランの—たる演技」
めん‐ゆ【面諛】
[名](スル)人の目の前で、へつらうこと。「恥ずかしげもなく—する」
めん‐ゆう【面友】
表面的な交際のある友。顔を知っているだけの友。
めん‐よ【面妖】
[名・形動]《近世語》「めんよう(面妖)」の音変化。「当代女郎のこころ、男の色にもまよはず—な事の」〈浮・御前義経記・一〉
めん‐よう【面妖】
《「めいよ(名誉)」の変化した「めいよう」がさらに変化したもの。「面妖」は当て字》 [名・形動]不思議なこと。あやしいこと。また、そのさま。「—なこともあるものだ」 [副]どういうわけか。「...