うつお【靫/空穂】
⇒うつぼ(靫)
うつぼ【靫/空穂】
矢を納めて射手の腰や背につける細長い筒。ふつう竹製で漆塗り。上に毛皮や鳥毛・毛氈(もうせん)の類を張ったものもある。うつお。
はま‐うつぼ【浜靫】
ハマウツボ科の一年生の寄生植物。海岸の砂地でカワラヨモギの根に寄生し、高さ10〜20センチ。太い黄褐色の茎にうろこ状の葉がまばらにつく。5、6月ごろ、茎の上部に、淡紫色の唇形の花を密につける。ハ...
ひめ‐ゆぎ【姫靫】
表に錦、裏に帛(はく)をつけた檜(ひのき)の靫。にしきゆぎ。
やせ‐うつぼ【痩靫】
ハマウツボ科の寄生植物。地中海沿岸の原産。一年生で、葉緑素をもたないため全体が褐色をしている。高さ15〜40センチ。キク科やマメ科の植物に寄生し、5月ごろ唇形花をつける。
やま‐うつぼ【山靫】
狩りに用いる粗末なうつぼ。「—、竹(たか)ゑびらに矢ども少々さし」〈平家・八〉
やまと‐うつぼ【大和靫】
割り竹や籐(とう)で編んだ、毛皮をつけないうつぼ。木で作り、黒く塗ったものもある。
ゆき【靫/靭】
《「ゆぎ」とも》矢を入れ、背に負った細長い箱形の道具。木製漆塗りのほか、表面を張り包む材質によって、錦靫(にしきゆき)・蒲靫(がまゆき)などがある。平安時代以降の壺胡簶(つぼやなぐい)にあたる。