あん【鞍】
[人名用漢字] [音]アン(呉)(漢) [訓]くら 馬のくら。「鞍上・鞍馬・鞍部」
うつし‐ぐら【移し鞍】
平安時代、官人が公用で乗る馬寮(めりょう)の馬につける鞍。平文の鞍橋(くらぼね)、半舌の鐙(あぶみ)、斧形の大滑(おおなめ)が特色。似せて作った鞍を私馬(わたくしのうま)につけることもある。うつ...
うわ‐ぐら【上鞍】
仮建築の杮葺(こけらぶ)きなどが風に飛ばされるのを防ぐため、2本の丸太を交差させておもしとして置くもの。風除け合掌。
かい‐ぐら【貝鞍】
《「かいくら」とも》鞍橋(くらぼね)の一。鞍橋の表面に、夜光貝や青貝で文様を刻んではめ込み、漆を塗って研ぎ出したもの。螺鈿(らでん)の鞍。
かがみ‐ぐら【鏡鞍】
前輪と後輪に金、銀などの薄板を張り、さらに山形の部分に覆輪(ふくりん)をかけた鞍。
かざり‐ぐら【飾り鞍】
美しく飾った鞍。また、飾り馬の馬具の総称。
から‐くら【唐鞍】
《「からぐら」とも》飾り鞍の中でも朝儀の出行列のときに用いられた正式の馬具。銀面(ぎんめん)・頸総(くびぶさ)・雲珠(うず)・杏葉(ぎょうよう)などの飾りがあり、外国使節の接待、御禊(ごけい)・...
くら【鞍】
1 人が乗りやすいように牛・馬などの背に置く具。 2 ⇒鞍橋(くらぼね)
くろ‐ぐら【黒鞍】
黒く塗った鞍。
さく‐の‐くら【作の鞍】
《伊勢家の作になる鞍の意》伊勢貞継が大坪道禅の伝授を受けて作ったという鞍。鞍壺(くらつぼ)が深いのが特徴。