いりあい‐の‐かね【入相の鐘】
日暮れ時に寺でつく鐘。また、その音。晩鐘。「智恩院の桜が—に散る春の夕べに」〈鴎外・高瀬舟〉
いり‐つ・く【煎り付く/炒り付く】
[動カ五(四)]煮つめられて水気がなくなる。焦げつくようになる。また、音声や情景などが耳や目にこびりつくことにたとえる。「代助の頭には今見た光景ばかりが—・く様に踊っていた」〈漱石・それから〉...
いり‐つ・ける【煎り付ける/炒り付ける】
[動カ下一][文]いりつ・く[カ下二]水気のなくなるまで煮つめる。また、音声や情景などを耳や目にこびりつかせることにたとえる。「卵を—・ける」「—・ける様な油蝉の声が」〈長塚・土〉
いり‐は【入端】
1 能で、舞いながら退場すること。また、1曲の終末部分。 2 舞踊的な芸能で、退場するときの踊り・歌・音楽などを演じる部分。登場のときをさしていうこともある。⇔出端(では)。
いれ‐ことば【入れ詞】
ある語を構成する各音ごとに他の音をはさみこみ、特定の人だけに通じるようにした一種の隠語。例えば、「やきもち」に「し」を入れて「やしきしもしちし」、「かね(金)」にカ行同段の音を入れて「かかねけ」...
イロドアティコス‐おんがくどう【イロドアティコス音楽堂】
《Odeio Irodou Attikou/Ωδείο Ηρώδου Αττικού》ギリシャの首都アテネ、アクロポリスの丘の南西麓にある野外劇場。2世紀に古代アッティカのイロド=アティコスが建...
いろはじるいしょう【色葉字類抄】
平安時代の国語辞書。2巻または3巻。橘忠兼(たちばなただかね)著。天養元年〜治承5年(1144〜81)ごろに成立。平安末期の国語を頭音によっていろは47部に分け、漢字とその用法とを簡単に記す。「...
いろ‐もの【色物】
1 色のついている物。衣服や織物、紙などの、白・黒以外のもの。 2 寄席で、講談・義太夫・落語に対して、彩りとして演じられる漫才・曲芸・奇術・声色(こわいろ)・音曲(おんぎょく)などのこと。 3...
いろん‐な【色んな】
[連体]《「いろいろな」の音変化》さまざまの。種々の。「—話をする」
いわ・える【結わえる】
[動ア下一][文]いは・へる[ハ下一]「ゆわえる」の音変化。「油揚の胴を干瓢で—・えた稲荷鮨の恰好に似たもの」〈漱石・道草〉