さ‐おしか【小牡鹿】
《「さ」は接頭語》雄の鹿。おじか。《季 秋》「—のよび下る月の尾上かな/闌更」
さ‐おとめ【早少女/早乙女】
《「さ」は接頭語》 1 田植えをする若い女。《季 夏》「—や泥手にはさむ額髪/鬼城」 2 少女。おとめ。
さ‐おぶね【さ小舟】
《「さ」は接頭語》小さい舟。こぶね。おぶね。「彦星(ひこほし)の川瀬を渡る—のえ行きて泊(は)てむ川津し思ほゆ」〈万・二〇九一〉
さきんだち‐や【さ公達や】
[連語]《「さ」は接頭語、「や」は間投助詞》貴公子の皆さんよ。囃子詞(はやしことば)として用いられる。「挿し櫛もなしや—」〈催馬楽・挿櫛〉
さ‐ぎり【狭霧】
《「さ」は接頭語》霧。《季 秋》
さ‐ぐも・る【さ曇る】
[動ラ四]《「さ」は接頭語》くもる。「—・り雨は降り来(く)」〈万・三三一〇〉
さ‐ごろも【狭衣】
《「さ」は接頭語》ころも。衣服。「人妻に言ふは誰(た)がこと—のこの紐(ひも)解けと言ふは誰がこと」〈万・二八六六〉
さ‐ひのくま【さ檜の隈】
《「さ」は接頭語》奈良県高市郡明日香村檜前(ひのくま)の古称。「夢(いめ)にだに見ざりしものをおほほしく宮出もするか—廻(み)を」〈万・一七五〉
さ‐まよ・う【さ迷う/彷徨う】
[動ワ五(ハ四)] 1 あてもなく歩きまわる。また、迷って歩きまわる。「盛り場を—・う」「奥深い山中を—・う」 2 1か所にとどまらず、あちこち動く。「生死の境を—・う」「雲が空を—・う」 3 ...
さ‐もら・う【候ふ/侍ふ】
[動ハ四]《「さ」は接頭語。「もらふ」は動詞「も(守)る」の未然形「もら」に上代の反復継続の助動詞「ふ」の付いたもの》 1 ようすを見守り、よい機会をうかがい待つ。よい風向きや潮時、また逢瀬など...