どや‐がお【どや顔】
《「どや」は「どうだ」の意の関西方言》得意顔のこと。自らの功を誇り「どうだ」と自慢している顔。
なき‐がお【泣(き)顔】
泣いている顔。また、泣き出しそうな顔つき。泣きつら。「—で謝る」
なぐさめ‐がお【慰め顔】
慰めようとする顔つき、そぶり。「—で言葉をかける」
なさけ‐がお【情け顔】
情けがありそうな顔つき。「夕霧が—、半太夫が美しさ」〈浮・諸艶大鑑・八〉
済(な)す時(とき)の閻魔顔(えんまがお)
他人から金品を借りるときはにこにこしているが、返済するときには渋い顔をする。「借(か)る時の地蔵顔—」→借る時の地蔵顔
何(なに)食(く)わぬ顔(かお)
何も知らない、自分には関係ないという顔つき、またはそのように振る舞うようす。そしらぬ顔。「人を裏切りながら—でつき合う」
なびき‐がお【靡き顔】
相手の意向に従うような顔つきやそぶり。「さるべきついであらば、人の御言に—にて許してむ」〈源・行幸〉
なみだ‐がお【涙顔】
涙ぐんだ顔つき。泣き顔。
なめ‐がお【無礼顔】
人をばかにしたような顔つき。「文蔵は—にて、皆様の粋が足りませぬ」〈浮・万金丹・一〉
なれ‐がお【馴れ顔】
うちとけた態度や顔つき。「いと—に、御帳の内に入り給へば」〈源・若紫〉