あだ‐ざくら【徒桜】
散りやすい桜の花。はかないもののたとえ。「知れぬ浮世の—」〈伎・小袖曽我〉
あだざくらさとのよあらし【仇桜遊里廼夜嵐】
石橋思案の処女小説。明治18年(1885)、文芸同人誌「我楽多(がらくた)文庫」の創刊号に発表。
あだし【他し/異し】
[語素]《「あたし」とも》名詞の上に付いて、他の、よその、違っている、の意を表す。「逢ひがたき君に逢へる夜ほととぎす—時ゆは今こそ鳴かめ」〈万・一九四七〉 [補説]一説に、シク活用形容詞ともされ...
あだし【徒し/空し】
[語素]名詞の上に付いて、むなしい、実(じつ)がない、変わりやすい、の意を表す。「—情けの世を頼み」〈浄・冥途の飛脚〉 [補説]一説にシク活用形容詞ともされるが、「あだしく」「あだしき」などの確...
あだし‐おとこ【他し男】
(多く、夫以外の)ほかの男。別の男。
あだし‐おとこ【徒し男】
浮気な男。薄情な男。
あだし‐おんな【他し女】
(多く、妻以外の)ほかの女。別の女。
あだし‐おんな【徒し女】
浮気な女。好色な女。
あだし‐ことば【徒し言葉】
口先だけで誠意のない言葉。「—の人ごころ」〈謡・班女〉
あだし‐ごころ【徒し心】
浮気な心。あだごころ。「君をおきて—を我が持たば末の松山波もこえなむ」〈古今・東歌〉