いい‐と・く【言ひ解く】
[動カ四]事情を話して理解を求める。言い開きをする。弁解する。「今—・くともまこととせじ」〈人・梅美婦禰・三〉
いい‐とお・る【言ひ通る】
[動ラ四]筋の通った話をする。「世のすきものにて、物よく—・れるを」〈源・帚木〉
いい‐なづ・く【言ひ名付く】
[動カ下二]親どうしが子供を結婚させる約束をする。「すでに人の—・けて事定まりたる中」〈太平記・一八〉
いいなり‐さんぼう【言ひ成り三宝】
「言い成り次第」に同じ。「病人の—にしてあげなせえ」〈滑・浮世風呂・二〉 [補説]仏法僧の三宝のように、他人の言うことを尊重する意味からか。
いひひ
[感]下品にいやらしく笑う声。
いい‐ふ・る【言ひ触る】
[動ラ下二] 1 言葉をかける。相談する。「いかにと—・れ給ふべき人もなし」〈源・夕顔〉 2 言い触らす。言い広める。「清十郎とりて逃げしと—・れて」〈浮・五人女・一〉
いい‐ほぐ・す【言ひ解す】
[動サ四] 1 事情を説明して、人の誤解を解く。弁明する。「丸が非道をつつまんため…よしなき事を—・さば」〈浄・浦島年代記〉 2 反対する。非難する。「この岩永は呑み込まぬ不埒(ふらち)不埒と—...
いい‐まが・う【言ひ紛ふ】
[動ハ下二]言いまちがえる。「賀茂の岩本、橋本(ノ祭神)は、業平、実方なり。人の常に—・へ侍れば」〈徒然・六七〉
いい‐みだ・る【言ひ乱る】
[動ラ四]口を出して混乱させる。口を出して話の邪魔をする。「かばかりにし初(そ)めつるを、—・るも物し」〈源・手習〉
いい‐むか・う【言ひ迎ふ/言ひ逆ふ】
[動ハ下二]逆らってものを言う。「事のついでごとに—・ふる種(くさはひ)なるを」〈源・紅葉賀〉