おもい‐かえ・る【思ひ返る】
[動ラ四]前と同じ気持ちになる。「年来(としごろ)悪を好むと云へども、—・りて善に趣きぬれば」〈今昔・一五・二二〉
おもい‐か・く【思ひ掛く/思ひ懸く】
[動カ下二] 1 予測する。「浅茅原はかなく置きし草の上の露をかたみと—・けきや」〈新古今・哀傷〉 2 恋い慕う。恋しく思う。「男、—・けたる女の、え得(う)まじうなりての世に」〈伊勢・五五〉
おもい‐かしず・く【思ひ傅く】
[動カ四]心を込めて世話をする。「その後は、この猫を北おもてにもいださず—・く」〈更級〉
おもい‐か・ぬ【思ひ兼ぬ】
[動ナ下二] 1 思いをおさえられなくなる。「—・ね心は空にみちのくの千賀の塩釜ちかきかひなし」〈平家・六〉 2 判断がつかなくなる。「新羅(しらき)へか家にか帰る壱岐(ゆき)の島行かむたどきも...
おもいかね‐の‐かみ【思金神/思兼神】
日本神話で、高皇産霊神(たかみむすびのかみ)の子。天照大神(あまてらすおおみかみ)が天の岩屋に隠れたとき、誘い出す計画を立てた思慮のすぐれた神。八意思兼神(やごころおもいかねのかみ)。
おもい‐かま・う【思ひ構ふ】
[動ハ下二]心の中であれやこれや計画を立てる。企てる。「下に—・ふる心をも知り給はで」〈源・総角〉
おもい‐かわ・す【思ひ交はす】
[動サ四]互いに心を通わす。「のうさんの君と言ひける人、浄蔵とはいとになう—・す仲なりけり」〈大和・六二〉
おもい‐がお【思ひ顔】
1 (多く「…とおもいがお」の形で)…と思っている顔つき。「いぎたなしと—にひきゆるがしたる」〈枕・二八〉 2 恋しいと思っているような顔つき。「夜(よ)のほどもうしろめたきは花の上を—にてあか...
おもいがけ‐ず【思い掛けず】
[副]予期しなかったのに。思いがけなく。「—賞をもらう」
おもいがけ‐な・い【思い掛け無い】
[形][文]おもひがけな・し[ク]意外である。思ってもみない。予期しない。「—・いお客さま」