すずろ‐ありき【漫ろ歩き】
とりとめなく歩きまわること。そぞろあるき。「はし鷹の—にあらばこそかりとも人の思ひなされめ」〈清正集〉
すずろ・く【漫ろく】
[動カ四] 1 落ち着かず、そわそわする。「この男いたく—・きて、門近き廊の簀子だつ物に尻かけて」〈源・帚木〉 2 わけもなく恥ずかしがる。「いと—・きてとみに言ひもいださず」〈著聞集・一六〉
すずろ‐ごころ【漫ろ心】
そわそわと落ち着かない心。浮ついた心。「いとよしなかりける—にても、ことのほかにたがひぬるありさまなりかし」〈更級〉
すずろ‐ごと【漫ろ言】
つまらない言葉。とりとめもない話。「対(むか)へ据ゑて、—をさへ言はせまほしうし給ふを」〈源・柏木〉
すずろ‐ごと【漫ろ事】
つまらないこと。とりとめもない事柄。「頼もしげなる御中に、などかう—を思ひ言ふらむと」〈源・竹河〉
すずろ‐わ・し【漫ろはし】
[形シク] 1 なんとなく落ち着かず、そわそわしている。「聞く人、ただならず—・しきまで愛敬づきて」〈源・若菜下〉 2 なんとなく気にくわない。心が進まない。「帥殿いとど世の中—・しうおぼし歎き...
すずろ・ぶ【漫ろぶ】
[動バ上二]そわそわする。落ち着かずにいる。「うち笑み給へる気色(けしき)、はしたなう—・びたり」〈源・末摘花〉 [補説]すずろ・ふ(ハ行四段活用)とする説もある。
すずろ‐ものがたり【漫ろ物語】
とりとめもない話をすること。また、その話。よもやま話。雑談。「侍ども集まりて、—しけるに」〈著聞集・一六〉
鈴(すず)を転(ころ)がすよう
女性の、澄んだ美しい声を形容する言葉。
鈴(すず)を張(は)ったよう
女性の、つぶらで美しい目を形容する言葉。