せけん‐どうぐ【世間道具】
外出用の衣類や身のまわり品など、世間で人並みにつきあいをするための道具。「長門練(ながとねり)の無地の印籠、これならでは—ひとつもなかりし」〈浮・永代蔵・五〉
せけん‐なみ【世間並(み)】
[名・形動]世間一般と程度が同じであること。普通であること。また、そのさま。「—な(の)生活」
せけん‐なれ【世間慣れ】
[名](スル)世間づきあいに経験を積んでいること。「若いわりに—していて人をそらさない」
世間(せけん)に鬼(おに)はない
世の中には無慈悲な人ばかりでなく、情け深い人もいるものだ。渡る世間に鬼はない。
せけん‐の‐くち【世間の口】
世間のうわさ。「—がうるさい」
世間(せけん)の口(くち)には戸(と)は立(た)てられぬ
世間の人のうわさは防ぎ止めることができない。
世間(せけん)は張(は)り物(もの)
世間では誰でも見えを張るものだ。世界は張り物。
世間(せけん)は広(ひろ)いようで狭(せま)・い
世間は広いようであるが、実際は思いのほか狭い。思いがけない所に知人やつながりのある人がいる場合などにいう。
世間(せけん)晴(は)れて
隠したりしないでおおっぴらに。公然と。「—わが恋人を知らすべし」〈浮・諸艶大鑑・五〉
せけん‐ばなし【世間話】
あたりさわりのない、世の中の一般的な話。気のおけない雑談。