たまも‐なす【玉藻なす】
[枕]藻が漂いなびく意から、「浮かぶ」「寄る」「なびく」にかかる。「もののふの八十宇治川に—浮かべ流せれ」〈万・五〇〉 「波のむたか寄りかく寄る—寄り寝(ね)し妹(いも)を」〈万・一三一〉 「—...
たま‐もの【賜/賜物】
1 恩恵や祝福として与えられたもの。たまわりもの。「水は天からの—」 2 あることの結果として現れたよいもの、または事柄。成果。「努力の—」
たまものまえあさひのたもと【玉藻前曦袂】
浄瑠璃。時代物。五段。近松梅枝軒・佐川藤太合作。文化3年(1806)初演。浪岡橘平らの同名の先行作を改作。天竺(てんじく)から唐土・日本と渡った金毛九尾の狐の伝説を脚色したもの。
たまも‐よし【玉藻よし】
[枕]《「よ」「し」は間投助詞》讃岐(さぬき)の海の藻をほめる意から、「讃岐」にかかる。「—讃岐の国は」〈万・二二〇〉
たま‐や【玉屋】
1 玉2㋐をつくったり売ったりする店。また、その人。 2 江戸時代、シャボン玉を売った人。 花火製造元の屋号。江戸時代、鍵屋(かぎや)と並称され、その花火は両国の川開きで名物だった。
たま‐や【霊屋】
1 死者の霊魂を祭ってある堂。 2 葬送の前に一時遺骸を安置する所。 3 墓の上にのせる小さい屋形。上屋(うわや)。雨覆(あまおお)い。野屋(のや)。
たまや【タマや】
金井美恵子の連作短編集。昭和62年(1987)刊。翌年、第27回女流文学賞受賞。押し付けられた猫を飼う気弱な青年と孤独な登場人物たちとの関わりを、軽妙な文体で描く。
たま‐ゆら【玉響】
[副]少しの間。ほんのしばらく。「—も心を休むべき」〈方丈記〉 [補説]「玉響(たまかぎる)きのふの夕見しものを今日の朝(あした)に恋ふべきものか」〈万・二三九一〉の「玉響」を「たまゆらに」とよ...
たま‐よけ【弾除け/玉除け】
銃弾を防ぐこと。また、防ぐもの。
たま‐よばい【魂呼ばい】
「魂(たま)呼び」に同じ。