た‐もと【袂】
《「手(た)本(もと)」の意から》 1 和服の袖付けから下の、袋のように垂れた部分。 2 そば。きわ。「橋の—」 3 ふもと。すそ。「山の—」 4 肩からひじまでの部分。「娘子(をとめ)らが娘子...
たもと‐いし【袂石】
歴史上の人物の袂から落ち、成長して大きくなったといういわれのある石。
たもと‐おとし【袂落(と)し】
タバコ入れや汗ふきなどを挟む小さい袋。ひもの両端に一つずつ結びつけ、ふところを通して左右のたもとに落としておくもの。
た‐もとお・る【徘徊る】
[動ラ四]あちこちと歩きまわる。うろつく。「をみなへし咲きたる野辺を行き巡り君を思ひ出—・り来ぬ」〈万・三九四四〉
たもと‐くそ【袂糞】
たもとの底にたまるごみ。
たもと‐どけい【袂時計】
懐中時計。「秒を刻む—の音」〈漱石・道草〉
袂(たもと)に縋(すが)・る
願いを聞いてもらうまでは離すまいと、人のたもとをとらえる。転じて、相手の同情を引いて助けを求める。「—・って食いつなぐ」
袂(たもと)の露(つゆ)
たもとにかかる涙。「君のみや花の色にも立ちかへで—は同じ秋なる」〈後拾遺・哀傷〉
袂(たもと)を絞(しぼ)・る
たもとをしぼるほど涙を流す。ひどく泣く。「両親に—・らせた事は有(あっ)ても」〈二葉亭・浮雲〉
袂(たもと)を連(つら)・ねる
人と行動を共にする。「賛同者として—・ねる」