と‐の‐ちゃ【礪(の)茶】
江戸時代の染め色の名。赤黒い茶色。
とのちゃ‐こもん【礪(の)茶小紋】
礪の茶の地に小紋を染め出したもの。
との‐づくり【殿作り/殿造り】
御殿を造ること。また、造った御殿のありさま。「心やすき—しては、かやうの人つどへて」〈源・澪標〉
との‐ど【殿戸/殿門】
御殿の戸口。相手の家への敬意を表す語。「味酒(うまさけ)三輪の殿の朝戸にも出でて行かな三輪の—を」〈崇神紀・歌謡〉
との‐な【殿名】
宮中の女房の呼び名の一つ。三条殿・大宮殿などと「…殿」と呼ぶもの。→小路名(こうじな)
との‐の‐うえ【殿の上】
摂政・関白など、時の第一人者の妻に対する敬称。「—の御かたちに似る人おはせじ」〈源・玉鬘〉
との‐はじめ【殿始め】
女性がはじめて男性と床をともにすること。「みづからは—」〈浄・烏帽子折〉
との‐ばら【殿原】
《「ばら」は複数を表す接尾語》身分の高い人々や武士などを敬っていう語。殿たち。「これを見給へ、東国の—」〈平家・九〉
との‐びと【殿人】
貴族に仕える人。貴族の家人(けにん)。「—、親しき家司(けいし)などは」〈源・総角〉
との‐ぶり【殿振り】
男ぶり。「馬上優(ゆたか)に出勤した姿は…遖(あっぱ)れ—と」〈紅葉・二人女房〉