うち‐い・ず【打ち出づ】
[動ダ下二] 1 広々とした所に出る。「田子(たご)の浦ゆ—・でて見ればま白にそ富士の高嶺に雪は降りける」〈万・三一八〉 2 さっと出る。「谷風にとくる氷のひまごとに—・づる波や春の初花」〈古今...
うち‐い・る【打ち入る】
[動ラ四] 1 勢いよく中に入る。「庭に—・り縁の際(きは)に寄り給ひて」〈義経記・二〉 2 物事に熱中する。心を打ち込む。「明け暮れ碁に—・りて」〈浮・織留・二〉
[動ラ下二] 1 ひょい...
うち‐きん【内金】
売買代金や請負報酬などの一部として前払いされる金銭。契約時の内金は、手付けの性質をもつ場合も少なくない。
うち‐くっ・す【打ち屈す】
[動サ変]元気なくふさぎ込む。がっくりと気落ちする。「侍従、大夫などのあながちに—・したるさま、いと心苦しければ」〈十六夜日記〉
うち‐け・す【打(ち)消す】
[動サ五(四)] 1 そうではないと言う。否定する。「辞任のうわさを—・す」 2 消し去る。聞こえなくする。「こがらしの音に声が—・される」 3 「消す」を強めていう語。「彦右衛門火を—・しなが...
うち‐しお・れる【打ち萎れる】
[動ラ下一][文]うちしを・る[ラ下二] 1 草木が生気なくしぼんだ状態になる。「炎天続きで庭の草花が—・れる」 2 気力がくじける。しょげかえる。「伴侶を失い見る影もなく—・れる」 3 衣服が...
うち‐しず・む【打(ち)沈む】
[動マ五(四)]元気をなくして、ふさぎこむ。「悲しみに—・む」
うち‐す・える【打(ち)据える】
[動ア下一][文]うちす・う[ワ下二] 1 起き上がれなくなるほど、ひどくたたく。「むちで—・える」 2 言い負かす。やり込める。「手際よく相手を—・える代りに」〈漱石・彼岸過迄〉 3 しっかり...
うち‐す・てる【打(ち)捨てる】
[動タ下一][文]うちす・つ[タ下二] 1 ㋐構わないでおく。ほったらかしにする。「この件は—・ててはおけない」 ㋑思いきって捨てる。「いとはしたなくて、蘆(あし)も—・てて逃げにけり」〈大和・...
うち‐そ・う【打ち添ふ】
[動ハ四]付き添う。加わる。「おぼつかなく悲しきことの、—・ひて絶えぬを」〈源・若菜上〉
[動ハ下二]つけ加える。「幸ひに—・へて、なほあやしうめでたかりける人なりや」〈源・少女〉