なも【南無/那謨】
[感]「なむ(南無)」に同じ。「—当来導師とぞ拝むなる」〈源・夕顔〉
なも
[助動][○|○|なも|なも|○|○]《上代東国方言》動詞・動詞型活用語の終止形に付く。推量の助動詞「らむ」に同じ。→なむ[助動]「うべ児(こ)なは我(わぬ)に恋ふなも立(た)と月(つく)のぬが...
なも
[係助]《上代語》係助詞「なむ」の古形。多く助詞に付く。「何時(いつ)は—恋ひずありとはあらねどもうたてこのころ恋し繁しも」〈万・二八七七〉 [終助]《上代語》終助詞「なむ」の古形。動詞・動...
なもうだ
「なむあみだぶつ(南無阿弥陀仏)」の音変化。「—、—と誰か頼まざる」〈浄・賀古教信〉
名(な)も無(な)・い
特に名を呼ばれて注目されるほどではない。また、人に知られるほどの名をもたない。「道端の—・い花」「—・い一介の学生」
なもなきどく【名もなき毒】
宮部みゆきの長編ミステリー小説。「杉村三郎」シリーズのひとつ。平成18年(2006)刊行。平成19年(2007)、吉川英治文学賞受賞、第4回本屋大賞にて10位入賞。平成25年(2013)ドラマ化。
なもみ
火にあたりすぎて腕やすねにできる赤いまだら模様。火だこ。
なも‐ろ
[連語]《推量の助動詞「なも」+間投助詞「ろ」。上代東国方言》…ているだろうよ。「松が浦にさわゑ浦立ち真人言(まひとごと)思ほす—わが思(も)ほのすも」〈万・三五五二〉