ひ‐むろ【氷室】
天然氷を夏までたくわえておくために設けたむろ。地中や山かげに穴をあけ、上を茅(かや)などでおおう。昔は宮中用の氷室が山城・大和・丹波・河内(かわち)・近江(おうみ)にあった。《季 夏》
ひむろ【氷室】
謡曲。脇能物。宮増(みやます)作といわれる。朝臣が丹波の氷室山に立ち寄ると、氷室守(もり)の老人が氷を都へ運ばせるいわれを語り、やがて氷室の中から氷室明神が現れ、采女(うねめ)が氷を運ぶのを守護する。
ひ‐むろ【姫榁】
サワラの園芸変種。常緑小高木で、高さ約5メートル。枝が茂り、線形の葉が密につく。
ひむろ‐の‐せっく【氷室の節句】
江戸時代の行事の一。暑い盛りの陰暦6月1日に、前年の冬の雪水で作った折餅(へぎもち)または氷餅(こおりもち)などを祝って食べた。