もの‐の‐ね【物の音】
楽器の音。音楽。「—を聞きて、天人のくだり給へるにやあらむ」〈宇津保・俊蔭〉
もの‐の‐はじめ【物の初め】
物事の最初。発端。「—に、罪にあたりて」〈源・須磨〉
もの‐の‐はずみ【物の弾み】
ちょっとした成り行き。そのときの勢い。「—で本音を言ってしまう」
もの‐の‐ふ【武士/物部】
1 武勇をもって主君に仕え、戦場で戦う人。武人。武者。兵(つわもの)。もののべ。 2 (「物部」と書く)古代、朝廷に仕えた文武の官人。
もの‐の‐ふし【物の節】
近衛府の舎人(とねり)で、特に雅楽に長じた者。春日祭・賀茂祭などに奉仕した。「—ら、ひきて参りたり」〈宇津保・祭の使〉
もののふ‐の【武士の】
[枕] 1 文武の官が属する氏は数が多いところから、「八十(やそ)」およびその複合語に、また「い(五十)」と同音を含む地名「岩瀬(いわせ)」にかかる。「—八十宇治川(やそうぢがは)の網代木(あじ...
もののふ‐の‐みち【武士の道】
武士として守らなければならない道。武士道。
もの‐の‐べ【物部】
律令制で、囚獄司・衛門府・市司(いちのつかさ)に所属し、刑罰の執行などに当たった下級職員。
もののべ【物部】
上代の氏族の一。姓(かばね)は連(むらじ)で、大伴氏とともに大和朝廷の軍事・警察をつかさどった大豪族。6世紀後半、仏教受容をめぐって蘇我氏と対立し、守屋が蘇我馬子と戦って敗死、一時衰えたが、奈良...
もののべ‐じんじゃ【物部神社】
島根県大田市にある神社。祭神は物部氏の祖とされる宇摩志麻遅命(うましまじのみこと)。石見(いわみ)国一の宮。