さん‐ぼう【三方】
《「さんぽう」とも》 1 三つの方向。三つの方面。 2 前と左右の三方に刳形(くりかた)の穴をあけた台を方形の折敷(おしき)につけたもの。ヒノキの白木製を普通とし、神仏や貴人に物を供したり、儀式...
さんぼういちりょうぞん【三方一両損】
落語。講談に取材したもの。左官金太郎が3両拾い、落とし主の大工吉五郎に届けるが、吉五郎はいったん落とした以上、自分のものではないと受け取らない。大岡越前守は1両足して、2両ずつ両人に渡し、三方1...
さんぼう‐がくにん【三方楽人】
近世、宮中に勤仕した雅楽家の三つの系統。すなわち、宮廷直属の京都方、興福寺所属の南都方、四天王寺所属の天王寺方の楽人の総称。
さんぼう‐きん【三方金】
書物の装丁で、天・地・前小口の三方に金箔を貼ったもの。「—の豪華本」
さんぼう‐ぎり【三方桐】
たんすなどの前と左右の三方に桐の材を用いること。また、そのたんす。→総桐
さんぼう‐しょうけい【三方晶系】
結晶系の一。長さの等しい3本の対称軸が互いに120度で交わり、その交点に1本の垂直な軸が交わる結晶軸をもつもの。電気石・方解石などにみられる。
さんぼう‐よし【三方良し】
《「さんぽうよし」とも》「売り手良し」「買い手良し」「世間良し」の三つの「良し」。売り手と買い手がともに満足し、また社会貢献もできるのがよい商売であるということ。近江商人の心得をいったもの。
さんぼう‐ろんぎ【三方論議】
三人の者が互いに譲らない論争。「—の意地づくは」〈浄・百日曽我〉
さんぽう‐コック【三方コック】
気体や液体の流出口を三方向にもつコック。各流路の栓を開閉することにより、流路の方向の切り替えと遮断を行うことができる。
みかた‐が‐はら【三方ヶ原】
静岡県西部、浜名湖東岸に広がる洪積台地。天竜川の扇状地性平野が隆起運動によってできた。水源に乏しい地であったが、明治維新後、旧幕臣が入植して茶園を開拓した。現在は、天竜川に水源をもつ秋葉ダムから...