なり‐き・る【成(り)切る】
[動ラ五(四)]すっかりそのものになる。「主人公の役柄に—・る」
にくぶとん【肉蒲団】
中国の好色小説。6巻20回。明末・清初の作家李漁の作といわれ、主人公の未央生が漁色の末に出家する物語。一名、覚後禅。日本でも18世紀初めに出版された。
にほんふどうき【日本婦道記】
山本周五郎の歴史小説。江戸時代の武家の女性たちを主人公とする連作短編。昭和17年(1942)から昭和18年(1943)にかけて雑誌「婦人倶楽部」に掲載された作品群で、第17回直木賞に選ばれたが、...
にんげんしっかく【人間失格】
太宰治の小説。昭和23年(1948)発表。人間の生活の営みに適応できずに破滅していく主人公を、作者自身の体験と生涯を投影させて手記の形で描く。
にんげんばんじさいおうがひのえうま【人間万事塞翁が丙午】
青島幸男の小説。東京日本橋の仕出し弁当屋を舞台にした作品。主人公ハナは著者の母親がモデル。昭和56年(1981)刊行。同年、第85回直木賞受賞。昭和57年(1982)テレビドラマ化。
ぬし【主】
[名] 1 その社会・集団などを支配・統率する人。あるじ。「一国の—」「世帯—」 2 所有者。持ち主。「地—」 3 動作・行為の主体。また、ある事柄の主人公。「声の—」「うわさの—」 4 山や...
ぬまち【沼地】
芥川竜之介の短編小説。狂気の中で死んだ画家の油絵を巡る主人公と新聞記者のやり取りを描く。大正8年(1919)5月、雑誌「新潮」に掲載。当初は「私の出遇った事」の総題で発表された2編の小説のうちの...
ぬれがみ‐ちょうごろう【濡髪長五郎】
浄瑠璃「双蝶々曲輪日記(ふたつちょうちょうくるわにっき)」の主人公の一人。大坂相撲の人気力士。義理ある人を助けるため侍を殺し、逃亡の果て、生母に一目逢おうと八幡の親里に現れる。
ねむりきょうしろう【眠狂四郎】
柴田錬三郎による剣豪小説のシリーズ名、および同小説シリーズの作品を原作とする映画やドラマのシリーズ名。またその主人公で、必殺剣術「円月殺法」を使う剣士。小説「眠狂四郎無頼控」で初登場。映像化作品...
ねむりきょうしろうぶらいひかえ【眠狂四郎無頼控】
柴田錬三郎による時代小説。昭和31年(1956)5月から昭和33年(1958)3月にかけて「週刊新潮」誌に連載。江戸時代を舞台とする伝奇活劇。主人公の、暗い出自を背負った冷酷な剣士という人物像が...