権(ごん)の北(きた)の方(かた)
北の方に準じる人。準正室。「御召人(おほんめしうど)の典侍(ないしのすけ)のおぼえ、年月にそへてただ—にて」〈栄花・さまざまの喜び〉
さ【然】
[副]すでにある事物・状態などをうけて、それを指示する語。そのように。そう。「これのみは余りに深く我心に彫りつけられたれば—はあらじと思えど」〈鴎外・舞姫〉 「おまへたちも、必ず—思(おぼ)すゆ...
さい‐はて【最果て】
1 これより先はないという端。特に、陸地や国の中央から最も離れた所。「—の地」 2 最もあと。最後。「—の車に侍らむ人は、いかでか疾くは参り侍らむ」〈能因本枕・二五六〉 [補説]書名別項。→さい果て
さかし‐だ・つ【賢し立つ】
[動タ四]利口ぶる。さかしがる。「さばかり—・ち、真字(まな)書きちらして侍るほども」〈紫式部日記〉
さか・す【栄す】
[動サ四] 1 興を催す。そそる。「海のつらにも、山がくれにも、時々につけて、興—・すべき渚の苫屋(とまや)」〈源・明石〉 2 ひけらかす。「さる所にて才(ざえ)—・しいで侍らむよ」〈紫式部日記〉
さけびとささやき【叫びとささやき】
《原題、(スウェーデン)Viskningar och rop》スウェーデン映画。1972年の作品。監督・脚本はベルイマン。19世紀末のスウェーデンの大邸宅を舞台に、上流階級の3人姉妹と一人の侍女...
さ‐し【左史】
古代中国の官名。右史(ゆうし)とともに天子の側に侍して、その言行の記録をつかさどった。
さし‐い・ず【差し出づ/射し出づ】
[動ダ下二] 1 《「さし」は光が射す意》さしはじめる。輝き出る。「日も—・でぬべし」〈枕・三六〉 2 ㋐はっきり姿を現す。ぬきんでる。「さる滝の上に、わらふだの大きさして、—・でたる石あり」〈...
さし‐いらえ【差し答へ/差し応へ】
1 返事。受け答え。「さるべきことの—、繁樹もうち覚え侍らむかし」〈大鏡・序〉 2 演奏の相手をすること。「さらに今日の御遊びの—に」〈源・若菜下〉
さし‐たる
[連体]《動詞「さ(指)す」の連用形+完了の助動詞「たり」の連体形から。特に指定した、が原義》 1 (あとに打消しの語を伴って用いる)取り立てていうほどの。さほどの。「—相違もない」「—用事もな...