かげとも【影面】
《「かげつおも(影つ面)」の音変化。「かげ」は光の意》太陽に向かう方。南側。南。⇔背面(そとも)。「名ぐはしき吉野の山は—の大き御門ゆ雲居にそ遠くありける」〈万・五二〉
かげ‐ぼうし【影法師】
1 光が当たって、障子や地上などに映る人の影。 2 「影絵1」に同じ。
かげり【陰り/翳り】
1 太陽や月の光が雲などによって少し暗くなること。また、その部分。 2 表情などの、どことなく影がさし、暗くなったような感じ。「表情に—が見られる」 3 よくない兆候。「景気に—が出る」
かげ・る【陰る/翳る】
[動ラ五(四)] 1 太陽や月が雲などに遮られて光が薄らぎ、前よりも暗くなる。「雲が出てにわかに日が—・った」 2 日が傾く。夕暮れになる。「冬は日の—・るのが早い」 3 表情が暗くなる。「悲し...
かげろ・う
[動ワ五(ハ四)]《名詞「かげろう(陽炎)」の動詞化》 1 姿などがちらちらする。ちらっと見える。「敵意の外に、まだ認めなければならない或物が其所に—・った」〈漱石・明暗〉 2 光がほのめく。ひ...
かげろう【陽炎】
春の天気のよい穏やかな日に、地面から炎のような揺らめきが立ちのぼる現象。強い日射で地面が熱せられて不規則な上昇気流を生じ、密度の異なる空気が入りまじるため、通過する光が不規則に屈折して起こる。か...
影(かげ)を落(お)と・す
1 光がさす。「夕日が—・している」 2 光のくる向きと反対側に影を映す。「湖面に雲が—・す」 3 影響を与える。「後世の芸術作品に—・す」「つらい体験が心に—・す」
か‐こ【水夫/水手】
《「か」は梶(かじ)、「こ」は人の意》舟をこぐ人。また、船乗り。船頭。「月読(つくよみ)の光を清み夕なぎに—の声呼び浦廻(うらみ)漕ぐかも」〈万・三六二二〉
かこい【囲い】
1 周囲を取り巻くこと。「苗木にわらで—をする」 2 周囲を取り巻くもの。特に、塀や垣根など。「畑に—をする」 3 野菜などを出盛りの季節の後まで蓄えておくこと。また、その場所。「—がきく」 4...
か‐こう【火光】
炎が出す光。また、灯火の光。「—は湿を帯びて焔青く」〈織田訳・花柳春話〉