や【八】
《「よ(四)」の母音交替形としてその倍数を表したもの》 1 はち。やっつ。声を出してかぞえるときの語。やあ。「いつ、むう、なな、—」 2 はち。やっつ。多く、名詞の上に付けて用いる。「七転び—起...
やいろ‐ちょう【八色鳥】
スズメ目ヤイロチョウ科の鳥。全長約20センチ。尾が短い。羽色は緑・青・黄・赤・茶・黒・白などの配色で色彩に富む。夏に南日本に少数が渡来、深い森で繁殖し、冬に東南アジアへ渡る。やいろつぐみ。
や‐うら【弥占/八占】
幾度も占うこと。さまざまに占ってみること。「百積(ももさか)の舟隠り入る—さし母は問ふともその名は告(の)らじ」〈万・二四〇七〉
や‐え【八重】
1 八つ重なっていること。転じて、数多く重なっていること。また、そのもの。「七重の膝(ひざ)を—に折る」 2 花びらが数多く重なっていること。また、その花。重弁(じゅうべん)。「—の椿(つばき)」
やえ‐がき【八重垣】
幾重にも巡らしたかきね。「八雲立つ出雲(いづも)—妻籠みに—作るその—を」〈記・上・歌謡〉
やえ‐がすみ【八重霞】
幾重にもたちこめたかすみ。「難波潟(なにはがた)刈りふく蘆(あし)の—ひまこそなけれ春のあけぼの」〈新後撰・春上〉
やえ‐ぐも【八重雲】
幾重にも重なる雲。「峰の—、思ひやるへだて多くあはれなるに」〈源・橋姫〉
八重雲(やえぐも)隠(かく)・る
八重雲に隠れる。「天雲(あまくも)の—・り鳴る神の音のみにやも聞き渡りなむ」〈万・二六五八〉
やえごろも【八重衣】
地歌・箏曲(そうきょく)。文化・文政(1804〜1830)ごろ、京都の石川勾当(いしかわこうとう)作曲。のちに八重崎検校が箏の手を付けた。百人一首中の衣にちなむ歌5首を四季の順に並べた歌詞で、京...
やえ‐ざき【八重咲き】
花びらが数多く重なって咲くこと。また、その花。重弁花。「—の椿(つばき)」