まいで・く【参出来】
[動カ変]貴所・貴人のもとにやって来る。参上してくる。「田道間守(たぢまもり)常世に渡り八矛持ち—・こし時」〈万・四一一一〉
まい‐のぼ・る【参上る】
[動ラ四]貴所・都に上って行く。「—・る八十氏人(やそうぢひと)の手向(たむけ)する恐(かしこ)の坂に」〈万・一〇二二〉
まいら・す【参らす/進らす】
[動サ下二]《連語「まいらす2」の一語化》 1 物などをすすめる意の謙譲語。さしあげる。「御台をだに—・せで、籠(こ)め奉りつるを」〈落窪・一〉 2 (補助動詞)他の動詞の連用形に付いて、謙譲の...
まいら◦す【参らす/進らす】
[連語]《動詞「まいる」の未然形+使役の助動詞「す」》 1 「行かせる」の謙譲語。参上させる。「急ぎ(生マレタ皇子ヲ)—◦せて御覧ずるに」〈源・桐壺〉 2 「させる」「すすめさせる」の謙譲語。奉...
まいらせ‐そうろ・う【参らせ候ふ/進らせ候ふ】
[連語]《動詞「まい(参)らす」の連用形+補助動詞「そうろ(候)う」》 1 さしあげます。「弟子で候ふ刑部房俊秀を—・ふ」〈平家・四〉 2 (「まいらす」が補助動詞の場合)他の動詞の連用形に付い...
まいらせ‐そろ【参らせ候】
1 手紙。特に、恋文。「つれづれの外に—も書き」〈柳多留・二〇〉 2 《草書でくずして書いた字がその姿に似ているところから》虚無僧(こむそう)。「父は子のために—で来る」〈柳多留・九五〉
まいらせ‐そろ【参らせ候】
[連語]《動詞「まいらす」の連用形+補助動詞「そうろう」の音変化「そろ」》動詞の連用形に付いて、丁寧の意を表す。…ます。…ております。…てさしあげます。「一筆しめし—」
まいり【参り】
1 社寺に参詣すること。また、その人。「宮—」「百度—」 2 行くことの意の謙譲語。参上すること。特に、宮中へ行くこと。参内。「まれまれの御—なれば」〈源・真木柱〉
まいり‐おんじょう【参入音声/参音声】
雅楽で、楽人・舞人が所定の位置へ着くまでの間に奏する音楽。道楽(みちがく)の一種で、現在は久米舞(くめまい)・東遊(あずまあそ)びなどにみられる。⇔退出(まかで)音声。
まいり・く【参り来】
[動カ変]参上して来る。「何事も、人目にはばかりて、え—・こず」〈源・藤袴〉