ふき‐べり【吹き減り】
金属貨幣などを鋳造するとき、量目が減少すること。また、その量目。〈日葡〉
ふき‐まが・う【吹き紛ふ】
[動ハ四]風に吹かれて入り乱れる。「梅の香も御簾(みす)のうちの匂ひに—・ひて」〈源・初音〉
ふき‐ま・く【吹き捲く】
[動カ五(四)]風が激しく吹いて物を巻き上げる。「縦横に—・く風が思いのままに海をひっぱたくので」〈有島・生れ出づる悩み〉
ふき‐まく・る【吹き捲る】
[動ラ五(四)] 1 風が激しく吹きつづける。「台風が一晩中—・った」「不景気風が—・る」 2 大げさなことや自慢話などを、とめどなくしゃべる。「ほらを—・る」
ふき‐まど・う【吹き惑ふ】
[動ハ四]風が、方向を定めずに激しく吹く。吹きまくる。吹きまよう。「四方の嵐も…もの恐ろしげに—・ひて」〈狭衣・二〉
ふき‐まよ・う【吹き迷ふ】
[動ハ四]「吹き惑う」に同じ。「物の音どもにあひたる松風、まことの深山おろしと聞えて—・ひ」〈源・紅葉賀〉
ふき‐まわし【吹(き)回し】
1 風の吹きぐあい。風向きの変化。 2 その時の調子・気分。「君が来るなんてどういう風の—だ」 3 風が吹くと回るもの。風車(かざぐるま)など。「—のかんざしにて頭をかきかき来る」〈洒・恵世もの...
ふき‐まわ・す【吹(き)回す】
[動サ五(四)] 1 風があちこち方向を変えて回るように吹く。「—・す風が、時々は這入って来る」〈鴎外・灰燼〉 2 風が吹いて物を回らせる。「舟を海中にまかり入りぬべく—・して」〈竹取〉
ふき‐むす・ぶ【吹き結ぶ】
[動バ四]風が吹いて物を結ばせる。また、風が吹いて露を玉にする。「夕暮の露—・ぶ木がらしや」〈狭衣・一〉
ふき‐もどし【吹(き)戻し】
玩具の一。丸く巻かれた細長い紙筒に吹き口をつけたもので、息を吹き込むと紙筒が伸びる。巻笛(まきぶえ)。