うら‐ごえ【裏声】
1 自然な発声法では出せない高音部を、技巧的に発声する声。ファルセット。→地声2 2 新内・清元・小唄などで、三味線の高い調子よりも低めて歌う声。
うらしま【浦島】
浦島太郎のこと。
謡曲。脇能物。宝生流番外曲。勅使が丹後水の江の浦島明神にもうでると、明神・竜神が現れ、不死の薬を与える。
狂言。大蔵・和泉(いずみ)流番外曲。釣った亀を祖父と孫が助けると...
えちご‐じし【越後獅子】
越後国西蒲原(にしかんばら)郡月潟(つきがた)村(現、新潟市)から出て諸国を回っていた一人立ちの獅子舞。獅子頭(ししがしら)をかぶった子供が、親方の笛・太鼓に合わせて曲芸をして、銭を請うた。江...
えど‐うた【江戸唄】
江戸で流行した三味線伴奏歌曲のこと。長唄・端唄(はうた)・歌沢など。→上方(かみがた)唄
えど‐こうた【江戸小唄】
1 隆達節(りゅうたつぶし)や投げ節が、元禄(1688〜1704)の前後に江戸風に歌われたもの。 2 幕末のころ、歌沢に対し、江戸端唄(はうた)から分かれて一派を立てたもの。座興的な三味線の爪弾...
えど‐ながうた【江戸長唄】
長唄を上方の地歌の長歌と区別して呼んだ称。
おいまつ【老松】
謡曲。脇能物。世阿弥作。都の人が天神のお告げで筑紫の安楽寺へ行くと、老松の精が現れ、飛び梅と追い松の伝説を語って舞をまう。
能の「老松」をもとにした常磐津・富本・清元・長唄・一中節などの曲名。
おいわけ‐ぶし【追分節】
民謡の一。中山道と北国街道の分岐点であった信州追分の宿(長野県軽井沢町)の飯盛り女たちが、碓水(うすい)峠を往来する馬子(まご)のうたう馬子唄に三味線の手をつけたものが馬方三下がりまたは追分節(...
おうとうとキリスト【桜桃とキリスト】
長部日出雄による太宰治の評伝。副題「もう一つの太宰治伝」。平成14年(2002)刊行。太宰の前半生を描いた「辻音楽師の唄」の続編にあたり、太宰の後半生を描く。大仏次郎賞受賞。
おおざつま‐ぶし【大薩摩節】
江戸の古浄瑠璃の一。享保年間(1716〜1738)に初世大薩摩主膳太夫(しゅぜんだゆう)が創始。勇壮豪快な曲調で、歌舞伎の荒事(あらごと)の伴奏音楽として用いられた。文政年間(1818〜1829...