いな‐き【稲置】
《「いなぎ」とも》 1 大和朝廷の地方官の一。屯倉(みやけ)の長官。稲穀の収納を職務とした。 2 天武天皇が制定した八色(やくさ)の姓(かばね)の最下位。
いなむら‐やま【稲叢山】
高知県中央北部、土佐郡土佐町瀬戸にある山。石鎚(いしづち)山脈中に位置する。標高1506メートル。屋島の戦いで源氏に敗れた平家の落人(おちうど)が安徳天皇とともに山頂の洞窟に隠れたといわれる伝説...
いまかがみ【今鏡】
平安末期の歴史物語。10巻。作者未詳。嘉応2年(1170)あるいはそれ以降に成立。大鏡のあとをうけ、後一条天皇の万寿2年(1025)から高倉天皇の嘉応2年までの歴史を紀伝体に記す。四鏡の一。小鏡...
いまき‐の‐かみ【今木の神】
京都市北区にある平野神社の祭神の一。「今来(新来)」の意で、百済(くだら)から渡来した和邇(わに)氏の祖神、また桓武(かんむ)天皇の外戚の祖神とするなど、諸説がある。
いま‐の‐よ【今の世】
1 現在。今の時代。「—では通用しない」 2 当代の天皇。また、その御代。当代。「—のこと、しげきにまぎれて、院には参る人もなきぞ寂しげなる」〈徒然・二七〉
いみ‐き【忌寸】
天武天皇が制定した八色(やくさ)の姓(かばね)の第四位。主として渡来人に与えられた。
いみのみや‐じんじゃ【忌宮神社】
山口県下関市にある神社。祭神は仲哀天皇・神功(じんぐう)皇后・応神天皇。文武の神として信仰される。長門(ながと)国二の宮。
いよおんとう‐ひぶん【伊予温湯碑文】
推古天皇4年(596)に聖徳太子が伊予の道後温泉を訪れたことを記した碑文。現存しないが、その銘文は「釈日本紀」に引用されている。
い‐ろ【倚廬】
天皇が父母の喪に服するときにこもる仮屋。「—の御所のさまなど、板敷(いたじき)をさげ、葦の御簾をかけて」〈徒然・二八〉
いろ‐え
《「いろ」は接頭語》同母の兄。「我(やつがれ)が—の二柱(ふたはしら)の天皇」〈允恭紀〉