すき‐この・む【好き好む】
[動マ五(四)](多く「好き好んで」の形で)特に好む。とりわけ好きになる。「—・んで苦労をする者はいない」
すき‐ごころ【好き心】
1 色好みの心。「—を出す」 2 好奇心。また、風流を好む心。
すき‐ごと【好き事】
1 物好き。「かかる—をし給ふこととそしりあへり」〈竹取〉 2 色好みの行為。色恋沙汰(ざた)。「かかる—どもを末の世にも聞き伝へて」〈源・帚木〉
すき‐ざんまい【好き三昧】
[名・形動]「好き放題」に同じ。「—をぬかしての」〈滑・浮世風呂・三〉
すき‐しゃ【好き者/数寄者/数奇者】
1 物好きな人。好事家(こうずか)。すきもの。「—の間に平七が細工求めたき旨申さるる仁(じん)出来(いでき)」〈露伴・風流魔〉 2 数寄の道に専念する人。特に、茶道についていう。風流人。 3 色...
すき‐ずき【好き好き】
人それぞれに好みが違うこと。「—のある味」「蓼(たで)食う虫も—」
すきずき・し【好き好きし】
[形シク] 1 いかにも風流である。また、物好きである。「—・しく、あはれなる事どもなり」〈宇治拾遺・三〉 2 色好みめいて見える。好色らしい。「昔より—・しき御心にて、なほざりに通ひ給ひける所...
すき‐たわ・む【好き撓む】
[動マ四]好色で人にたやすくなびく。「—・めらむ女に心おかせ給へ」〈源・帚木〉
すき‐ば・む【好きばむ】
[動マ四]好色らしく見える。「—・みたる気色あるかとは思しかけざりけり」〈源・蜻蛉〉
すき‐びと【好き人/数寄人/数奇人】
1 風流・風雅を解する人。また、物好きな人。すきもの。「茶饗して—をあそばしむ」〈胆大小心録〉 2 色好みの人。すきもの。「ある—ほのかに見奉りて、人知れず思ひ初め候ひける袖の色」〈伽・秋夜長〉