おさん‐もへえ【おさん茂兵衛】
京都烏丸(からすま)の大経師の妻おさんと手代茂兵衛。天和3年(1683)姦通の罪により磔(はりつけ)となった。井原西鶴「好色五人女」、近松門左衛門「大経師昔暦」などに作品化されている。
かん【姦】
[音]カン(漢) [訓]よこしま かしましい 1 不倫をする。女性をおかす。「姦淫・姦通・姦夫・姦婦/強姦・相姦・輪姦・和姦」 2 (「奸」と通用)正道にそむく。悪賢い。「姦計・姦臣・姦智/佞姦...
かん・する【姦する】
[動サ変][文]かん・す[サ変] 1 婦女子を犯す。 2 姦通する。
そうかん‐こん【相姦婚】
姦通によって離婚された者または刑の宣告を受けた者が、姦通の相手方とする婚姻。民法旧規定では禁止していた。
だいきょうじむかしごよみ【大経師昔暦】
浄瑠璃。世話物。3巻。近松門左衛門作。正徳5年(1715)大坂竹本座初演。京都の大経師の妻おさんと手代茂兵衛との密通事件を脚色したもの。近松三姦通物(かんつうもの)の一。通称「おさん茂兵衛」。
ちく‐しょう【蓄妾】
妾(めかけ)を囲っておくこと。「—と姦通は小説にあるよりは少いが」〈大岡・武蔵野夫人〉
てい‐はつ【剃髪】
[名](スル) 1 髪を剃(そ)ること。特に、仏門にはいる際、髪を剃り落とすこと。落飾。「—して尼僧になる」 2 「産剃(うぶぞ)り」に同じ。 3 江戸時代の刑罰の一。姦通(かんつう)などをした...
ひもんじ【緋文字】
《原題The Scarlet Letter》ホーソンの長編小説。1850年刊。17世紀のボストンのピューリタン社会を舞台に、青年牧師と人妻との姦通事件を通して、人間のさまざまな問題を描く。
ほりかわなみのつづみ【堀川波鼓】
浄瑠璃。世話物。3巻。近松門左衛門作。宝永4年(1707)大坂竹本座初演というが未詳。不義を犯したお種を、夫小倉彦九郎はやむなく自害させ、京都の堀川で女敵(めがたき)を討つ。近松三姦通物の一。
やりのごんざかさねかたびら【鑓の権三重帷子】
浄瑠璃。世話物。2巻。近松門左衛門作。享保2年(1717)大坂竹本座初演。茶道師匠浅香市之進の妻おさいと鑓の名手笹野権三は、不義密通の濡れ衣を着せられ、市之進に討たれる。近松三姦通物の一。通称「...