錨(いかり)を下(お)ろ・す
1 船舶などが錨を沈めて停泊する。「入り江で—・す」 2 ゆっくり落ち着く。尻を据える。「太鼓持ちも心安立てしてくれると思ひ、猶も—・して咄す」〈洒・四十八手〉
いちにち‐へんじ【一日片時】
《「いちにちへんし」とも》ほんのわずかの間。いちじつへんじ。「—も心安く暮らすべき方もなくて」〈義経記・六〉
うらやす‐の‐くに【浦安の国】
《「心安(うらやす)の国」の意》大和国、または日本国の美称。「この国を目(なづ)けて曰(い)はく、日本(やまと)は—、細戈(ほそほこ)の千足る国」〈神武紀〉
おおやけ‐どころ【公所】
1 朝廷。官庁。また、宮中。「—に入りたちする男、家の子などは」〈枕・二六八〉 2 朝廷の所有地。官有地。「(宇治院ハ)—なれど、人もなく、心安きを」〈源・手習〉
おし‐い・ず【押し出づ】
[動ダ下二] 1 押して外へ出す。押し出す。「心安くも対面し給はぬを、これかれ—・でたり」〈源・東屋〉 2 出衣(いだしぎぬ)をする。押し出(い)だす。「あまた小半蔀(こはじとみ)の御簾(みす)...
おや‐おや【親親】
1 めいめいの親。「—が心安く成るにつれ娘同志も親しくなり」〈二葉亭・浮雲〉 2 祖先。「我が—の墓にをさめん事ゆるさじ」〈読・春雨・死首の咲顔〉
かき‐ふ・す【掻き伏す/掻き臥す】
[動サ四]伏す。うつぶす。横になる。また、うつむいて姿勢を低くする。「心安く思ひて、—・して逃ぐるを」〈今昔・二三・一五〉
[動サ下二]抱いて寝かす。「けはひにくからねば、—・せて、風のすく...
き‐やす・い【気安い】
[形][文]きやす・し[ク]遠慮がいらない。気楽である。心安い。「—・く頼める」 [派生]きやすげ[形動]きやすさ[名]
くい‐つき【食(い)付き】
1 食いつくこと。「魚の—が悪い」 2 物事を始めるきっかけ。「隣ずからの寒暄(かんけん)の挨拶が—で、親々が心安く成るにつれ」〈二葉亭・浮雲〉 3 ある食べ物を好んで食べるようになること。「そ...
く‐ぼう【公方】
1 おおやけ。おもてむき。公事。「和殿をもちてこそ、—、私、心安く」〈曽我・一〉 2 天皇。また、朝廷。「—までもきこしめしひらかれ」〈曽我・一〉 3 鎌倉・室町時代、幕府・将軍家をさしていう語...