なり【成り】
1 将棋で、駒が成ること。→成る9 2 (「おなり」の形で)貴人の外出・訪問などを敬っていう語。おでまし。→御成り
なり‐あい【成り合ひ】
[名・形動ナリ]なるがままにすること。なりゆきにまかせること。「今日を—に暮らしぬ」〈浮・武家義理・一〉
なり‐あ・う【成り合ふ】
[動ハ四] 1 でき上がって整う。整った姿になる。「まだ—・はぬ仏の御飾りなど見給へおきて」〈源・東屋〉 2 成長する。成熟する。「かた生ひの—・はぬほどともなく」〈夜の寝覚・五〉 3 互いに連...
なりあがり【成上がり】
狂言。鞍馬(くらま)へ参籠(さんろう)した主従が、詐欺師に太刀を竹棒とすり替えられる。太郎冠者は、太刀が竹に成り上がったのは瑞相(ずいそう)だと言いわけしてしかられる。
なり‐あがり【成(り)上(が)り】
成り上がること。また、その者。多く軽蔑の気持ちを込めるなどしていう。 [補説]狂言の曲名別項。→成上がり
なりあがり‐もの【成(り)上(が)り者】
成り上がった者。成り上がり。
なり‐あが・る【成(り)上(が)る】
[動ラ五(四)] 1 貧しかったり地位の低かったりした者が金持ちになったり高い地位を得たりする。「政界に身を投じて大臣にまで—・る」 2 でき上がる。成就する。「一本の大道は眼の自由行動と平行し...
なり‐あま・る【成り余る】
[動ラ四]でき上がってなお余分のところがある。「我が身は成り成りて—・れる処一処あり」〈記・上〉
なり‐い・ず【生り出づ/成り出づ】
[動ダ下二] 1 生まれ出る。また、成長する。「何時しかも人と—・でて」〈万・九〇四〉 2 (成り出づ)出世する。昇進する。「次々に—・でつつ、劣らず栄えたる御家の内なり」〈源・少女〉
なり‐おお・せる【成り果せる】
[動サ下一][文]なりおほ・す[サ下二]そのものになりきる。なりすます。「学生らしく—・せた」