あずけ‐ぎん【預け銀】
江戸時代、いつでも返済の請求ができるという契約で貸した金。あずけがね。「売り掛け—に損すること」〈浮・敗毒散・一〉
あずま【東/吾妻/吾嬬】
1 東の方。東方。 2 「東琴(あずまごと)」の略。 3 「東下駄(あずまげた)」の略。 4 上代、都から東方の諸国の総称。東国。「いにしへは相模(さがむ)国足柄の岳坂(やまさか)より東の諸(も...
あずま‐おとこ【東男】
1 関東生まれの男。特に、美しくしとやかな京女に対して、気立てに張りがあり、さっぱりしている江戸の男をいう。 2 東国の男子。「鶏(とり)が鳴く—の妻別れ悲しくありけむ年の緒長み」〈万・四三三三...
東男(あずまおとこ)に京女(きょうおんな)
男は男らしくいきな江戸の男がよく、女は優しく美しい京の女がよい。
あずま‐くだり【東下り】
京都から東国へ行くこと。中世・近世には、もっぱら鎌倉・江戸へ行くことをさす。海道下り。
あずま‐げた【吾妻下駄】
台に畳表を張った樫(かし)の薄歯の女性用の下駄。江戸初期に吾妻という遊女が履いたので名づけられたという。
あずま‐じょうるり【吾妻浄瑠璃】
1 ⇒江戸浄瑠璃 2 常磐津節(ときわずぶし)の分派として寛政年間(1789〜1801)に始まる吾妻国太夫(あずまくにだゆう)派の浄瑠璃。
あずま‐そだち【東育ち】
東国地方、特に江戸で育つこと。また、その人。「品やさしきはおのづから、—の隅田川」〈人・梅児誉美・三〉
あずまっ‐こ【東っ子】
東国の男子。江戸っ子。江戸の町人が自負していう語。「これんばかしもいざあ言ったことのねえ—だ」〈滑・浮世風呂・前〉
あずま‐にしきえ【東錦絵】
《上方の錦絵に対して、江戸で刊行された錦絵の意》浮世絵の一。明和年間(1764〜1772)鈴木春信の創始による。多色、木版刷り。江戸絵。東絵。