いや‐おい【弥生】
1 草木がますます生い茂ること。「あづさ弓末野の草の—に春さへ深くなりぞしにける」〈新撰六帖・一〉 2 陰暦3月。やよい。
いりあい‐の‐かね【入相の鐘】
日暮れ時に寺でつく鐘。また、その音。晩鐘。「智恩院の桜が—に散る春の夕べに」〈鴎外・高瀬舟〉
イリインスキー【Il'inskiy/Ильинский】
ロシア連邦、サハリン州(樺太)南部の町。ユジノサハリンスクの北約150キロメートル、間宮海峡に面する。酪農と木工加工業が盛ん。1945年(昭和20)以前の日本領時代には久春内(くしゅんない)とよ...
いり‐ちがい【入り違い】
1 「入れ違い2」に同じ。「小間使の出て行くと—に」〈風葉・青春〉 2 二つのものが互いに入り組んでいる形の紋。ちがい。「—葵(あおい)」
イルティッシュごうのきたひ【イルティッシュ号の来た日】
難波利三の小説。昭和49年(1974)、「別冊文芸春秋」誌に発表。日露戦争中、ロシアのバルチック艦隊の艦船イルティッシュ号が、島根県沖で沈没した事件を題材とする。
いれ‐ちが・える【入れ違える】
[動ア下一][文]いれちが・ふ[ハ下二] 1 あるものを出して別のものを入れる。入れ変える。「冬物と春物を—・える」 2 互い違いになるようにする。「木を—・えて組む」 3 まちがえて入れる。入...
いろは‐かえで【伊呂波楓】
ムクロジ科の落葉高木。関東以西の山地に自生。葉は手のひら状に五〜七つに裂け、秋に紅葉する。花は春につけ、暗紅色。名は、葉の裂け目を「いろはにほへと」と数えたことによる。庭によく植え、材は建築・器...
いろはぶんこ【いろは文庫】
人情本。18編54冊。為永春水著。5編以降は2世為永春水著。渓斎英泉ほか画。天保7年〜明治5年(1836〜72)刊。忠臣蔵の物語を世話物の講談風に書きかえたもので、作中人物の会話はすべて江戸末期...
いろ‐ほん【色本】
1 情交のようすを描いた本。春本(しゅんぽん)。艶本(えんぽん)。 2 色見本をとじたもの。
いろ‐め・く【色めく】
[動カ五(四)] 1 その時節が来て色が美しくなる。華やかになる。「春になって公園の木々が—・く」 2 色っぽく見える。「ほんのりとほおを染めて—・いた風情」 3 緊張や興奮のために落ち着かない...