限(かぎ)りある位(くらい)
その人の身分の中で許される最高の位。「春宮に、—なりとも、このごろ譲り聞えて」〈栄花・歌合〉
かぎろい‐の【陽炎の】
[枕]春、炎のように立つかげろうの意から、「春」「燃ゆ」にかかる。「奈良の都は—春にしなれば」〈万・一〇四七〉
かくし‐ばいじょ【隠し売女】
江戸時代、公許の遊郭以外で売春した女。夜鷹(よたか)・比丘尼(びくに)など。私娼(ししょう)。かくしばいた。
かく・す【角す】
[動サ変] 1 比べる。「彼は少年なり、安(いづく)んぞ能く我輩に—・せんや」〈織田訳・花柳春話〉 2 競う。争う。「蓋(けだ)し我と力を—・するものは」〈中村訳・西国立志編〉
かく‐ぜん【赫然】
[ト・タル][文][形動タリ] 1 はげしく怒るさま。「顔色忽ち変じ、—として曰く」〈織田訳・花柳春話〉 2 輝くさま。「—たる色の衣を纏い」〈鴎外・舞姫〉
かくとうするものにまる【格闘する者に○】
三浦しをんの処女小説。自身の経験をもとに女子学生の就職活動を描いた青春小説。平成12年(2000)刊行。
かく‐りん【獲麟】
《麟は麒麟(きりん)。孔子が、その著「春秋」の「西に狩りして麟を獲たり」の句で筆を絶って死んだところから》 1 絶筆。または、物事の終わり。 2 臨終。
か‐けい【花兄】
《春、他の花に先立って咲くところから》梅の別名。
か‐けん【花瞼】
花のように美しいまぶた。美人のまぶた。「妾の齢既に長して—春暮れ」〈織田訳・花柳春話〉
かげろ・う
[動ワ五(ハ四)]《名詞「かげろう(陽炎)」の動詞化》 1 姿などがちらちらする。ちらっと見える。「敵意の外に、まだ認めなければならない或物が其所に—・った」〈漱石・明暗〉 2 光がほのめく。ひ...