いち‐な【一名/市名/都名】
琵琶法師などがつけた名。名前の最後に一・市・都などの字がつく。特に、鎌倉末期の如一(にょいち)を祖とする平曲の流派は一名をつけるので、一方(いちかた)流と呼ばれた。のち、広く一般の盲人も用いた。
いちむあんふうりゅうき【一夢庵風流記】
隆慶一郎による長編の歴史小説。剛勇の武士にして風流人でもあった戦国時代末期の傾奇者(かぶきもの)前田慶次郎の生き様を描く。「週刊読売」誌に連載ののち、平成元年(1989)に刊行。第2回柴田錬三郎...
いちょう‐がえし【銀杏返し】
女性の髪形の一。鬢(びん)・髱(たぼ)・前髪を束ねた髪を左右二つに分けて、低い髷(まげ)を作ったもの。江戸末期から流行し、明治・大正ごろが最盛期であった。
いっしん‐かい【一進会】
朝鮮李朝末期に結成された親日政治団体。1904年、宋秉畯(そうへいしゅん)・尹始炳(いんしへい)らが創立。韓国併合とともに1910年に解散。
いっそう‐りゅう【一噌流】
能の笛方の流派の一。室町末期の中村七郎左衛門を流祖とする。その子(弟子ともいわれる)、又三郎が一噌似斎と称し、それが流名となった。
いなせ‐あしだ【鯔背足駄】
江戸末期、職人や侠客(きょうかく)などが履いた鼻緒の長い足駄。鯔背。
いぬぼう‐カルタ【犬棒カルタ】
いろはガルタの一。最初の札が、「犬も歩けば棒に当たる」であるところからいう。近世末期以来、最も一般的なカルタ。
いのうえ‐でん【井上伝】
[1789〜1869]江戸末期の筑後久留米の女性。久留米絣(くるめがすり)の創案者。
いのうえ‐りゅう【井上流】
日本舞踊京舞の流派の一。女舞で、江戸末期に初世井上八千代が創始。京都祇園に勢力をもつ。
いまかがみ【今鏡】
平安末期の歴史物語。10巻。作者未詳。嘉応2年(1170)あるいはそれ以降に成立。大鏡のあとをうけ、後一条天皇の万寿2年(1025)から高倉天皇の嘉応2年までの歴史を紀伝体に記す。四鏡の一。小鏡...