はて【果て】
1 果てること。終わること。また、物事の終わり。しまい。限り。すえ。「—もない議論」「旅路の—」 2 年月を経過したあとの状態。「なれの—」「栄華の—」 3 広い地域の極まるところ。いちばん端の...
はて‐くち【果て口】
命の果てるきっかけ。破滅のもと。転じて、物事の終わりぎわ。「芝居の—ほど騒がしきを」〈浮・曲三味線・二〉
はて‐し【果てし】
《「し」は強意の副助詞。打ち消しの語を伴って用いる》果て。際限。きり。終わり。「—のない大空」
はて‐の‐こと【果ての事】
四十九日または一周忌の仏事。果ての業。「今は—すとて」〈かげろふ・上〉
はて‐の‐わざ【果ての業】
「果ての事」に同じ。「皇太后宮うせ給ひて、—にさはることありて参らざりければ」〈後拾遺・哀傷・詞書〉
はて‐はて【果て果て】
果ての果て。最後。とどのつまり。あげくの果て。「あまたさるまじき人の恨みを負ひし—は、かう打ち捨てられて」〈源・桐壺〉
はりま‐がた【播磨潟】
兵庫県明石市から西の、同県の海岸。[歌枕]「我が宿は—にもあらなくに明かしも果てで人の行くらむ」〈拾遺・恋四〉
はる‐の‐みなと【春の湊】
春の行きつくところ。春の果て。はるのとまり。「暮れて行く—は知らねども霞に落つる宇治の柴舟(しばぶね)」〈新古今・春下〉
はる‐め・く【春めく】
[動カ五(四)]春らしくなる。「一雨ごとに—・く」《季 春》「—・きてものの果てなる空の色/蛇笏」
ばく‐ばく【漠漠】
[ト・タル][文][形動タリ] 1 広々として果てしないさま。「—たる荒野」 2 ぼんやりとしているさま。とりとめのないさま。「空々—」「—たる挨拶をした」〈漱石・虞美人草〉