いす【柞】
イスノキの別名。
いす‐の‐き【柞/蚊母樹】
マンサク科の常緑高木。暖地に自生。樹皮は灰白色。葉は長楕円形で厚く、互生する。春、紅色の細かい花が穂状に咲く。葉に生ずる虫こぶはタンニンを含み、染料に、材は堅くて重く、柱・机・櫛(くし)・そろば...
いす‐ばい【柞灰】
イスノキを焼いて作った灰。磁器の釉(うわぐすり)の融剤に用いられる。
さく‐さん【柞蚕】
ヤママユガ科のガ。大形で、翅(はね)は赤褐色または灰褐色で眼状紋がある。中国の原産で、明治年間に日本に輸入された。幼虫の食草はクリ・クヌギ・カシワなどで、野外のクヌギ林で飼育される。繭は蚕のもの...
さくさん‐し【柞蚕糸】
柞蚕の繭からとった糸。淡褐色で絹糸に似て光沢がある。→絹紬(けんちゅう)
なら【楢/柞/枹】
コナラの別名。また、ミズナラ・ナラガシワなどを含めた総称。
ならがれ‐びょう【楢枯れ病】
ナラ類やシイ・カシなどの樹幹内に、甲虫カシノナガキクイムシがナラ菌をもち込むことによって、樹木が枯死する現象。
ははそ【柞】
1 コナラの別名。古くは近似種のクヌギ・ミズナラなどを含めて呼んだらしい。また、誤ってカシワをいうこともある。《季 秋》 2 《語頭の2音が同音であるところから》母の意にかけて用いる。「いかにせ...
ははそ‐はら【柞原】
柞の多く生えている原。和歌では母の意を含むことが多い。「母みまかりて…—散りし別れを思ひ出てけふこのもとはいかがしぐるる」〈新続古今・哀傷〉
ははそば‐の【柞葉の】
[枕]同音の反復で、「はは(母)」にかかる。「ちちの実の父の命(みこと)—母の命」〈万・四一六四〉