櫛(くし)の歯(は)の如(ごと)・し
絶え間なく続くさま。「御使ひ—・く走りかさなって」〈平家・八〉
櫛(くし)の歯(は)を挽(ひ)・く
《櫛の歯は、一つ一つのこぎりでひいて作ったところから》物事が絶え間なく続く。「—・くように難題がふりかかる」
くし‐はらい【櫛払い】
櫛の歯にたまる汚れを除くため細い針金を束ねて作ったはけ。櫛帚(くしぼうき)。
くし‐ば【櫛歯】
1 櫛の歯。しつし。 2 オルゴールの音源となる櫛歯状の金属板。「一弁」と数える。振動板。弁。
くし‐ばこ【櫛箱/櫛匣】
櫛などの結髪用具を入れておく箱。くしげ。
くしば‐じょう【櫛歯状】
櫛の歯のような深い切れ込みが連続した形状。しつしじょう。
くし‐ひき【櫛挽き】
櫛を作ること。また、櫛を作る職人。
くし‐まき【櫛巻】
女性の髪の結い方の一。ひもで結んだりしないで、束ねた髪を櫛に巻きつけて頭頂部に留めるだけの簡単なもの。
くし‐め【櫛目】
櫛で髪の毛をすいたあとにできる筋目。「—の通った髪」
くしめもん‐どき【櫛目文土器】
中石器・新石器時代の土器の一。ユーラシア大陸北部に分布し、櫛歯状のもので幾何学的文様がつけてある。日本の縄文土器にもそれに類するものがあり、また、弥生土器にも似た文様をもつものがある。