ひこ‐ずら・う【引こづらふ】
[動ハ四] 1 「ひこじろう」に同じ。「押そぶらひ我が立たせれば—・ひ我が立たせれば」〈記・上・歌謡〉 2 つかむ。つかむようにする。からませる。「台には八竜を—・はせたるが」〈太平記・三六〉
ひ‐で・る【日照る】
[動ラ四] 1 日が照り輝く。「日代(ひしろ)の宮は朝日の—・る宮」〈記・下・歌謡〉 2 日照りが続く。「是の月に、大きに—・る」〈皇極紀〉
ひな‐ぶり【鄙振り/夷曲/夷振り】
1 田舎めいていること。また、そのもの。 2 上代の歌謡の一。地方の歌が宮廷に取り入れられ、大歌になったもので、その歌詞から名づけられたものらしい。 3 狂歌のこと。「きさまも—の一首もよむじゃ...
ひのみや‐びと【日の宮人】
天皇の宮殿に仕える人。大宮人。「ももしきの大宮人は…高光る—事の語り言もこをば」〈記・下・歌謡〉
ひひ・く【疼く】
[動カ四]ひりひりと痛む。「垣下に植ゑし椒(はじかみ)口—・く」〈記・中・歌謡〉
ひ‐むし【蛾】
蚕のさなぎ。また、その羽化したもの。ひひるむし。「夏虫の—の衣二重着て隠(かく)み宿りはあに良くもあらず」〈仁徳紀・歌謡〉
ひめ‐なそび【姫遊び】
《「ひめのあそび」の音変化》女とたわむれ遊ぶこと。一説に、女らしい遊び、無邪気な遊びなどの意。「おのが命(を)を死せむとぬすまく知らに—すも」〈崇神紀・歌謡〉
ひろ・る【広る】
[動ラ四]広がる。「其(し)が葉の—・り坐(いま)すは大君ろかも」〈記・下・歌謡〉
びん‐たたら
平安時代の歌謡。豊明(とよのあかり)の節会(せちえ)で帳台の試みのとき、后町(きさきまち)の廊で歌われた。
ふ【生】
草木が茂る所。複合語として用いられることが多い。「浅茅(あさぢ)—」「芝—」「園(その)—」「蓬(よもぎ)—」「白檮(かし)の—に横臼(よくす)を作り」〈記・中・歌謡〉